ビジターセンターからのお知らせ

衰弱したニホンカモシカ

ビジターセンター近くで、ニホンカモシカが発見されました。かなり衰弱しており、保護しようと思ったのですが、相手は天然記念物のため文化財法で保護・移動など厳しく制限されて、基本的には「見守る」ということだそうです。翌日死亡していました。今回衰弱(死亡)していたものは、「パラボックスウイルス感染症」のような感じで、毛艶もなく口唇周辺が、カサカサ(目の付近・性器付近も)になって採食困難となり衰弱した個体と思われます。体調80cmぐらいの雄で1歳から2歳の幼体と思われます。教育委員会をとおし警察へも連絡していただき、こっちは「減失届(調書)」とられ、個体確認後死体は火葬。1匹このような個体が見つかったことは、このウイルスが広がっているということになるかもしれません。(カモシカはテリトリーマーキングするため、目の下の部分から出る分泌物を木などにこすりつける際に皮膚に傷をつける可能性があり、そこからウイルスが入り込み、感染しやすくなると考えられている。)この周辺では、ウサギの野兎病やタヌキの疥癬が収まったと思った矢先です。

衰弱したカモシカ

衰弱したカモシカ